私たちは、社会運動と表現活動の境目をなくすために活動を始めた有志のメンバーです。

日本では、歌手や俳優・タレントは「芸能人が政治的な発言をするべきではない」とされる風習があり、実際に一線で活躍している表現者は自身の政治的スタンスや社会問題について直接的な言及をすることが多くはありません。

しかし、表現者も当然1人の人間であり、自身の政治的スタンスや社会問題について言及する権利が平等にありますし、表現者が表現の中で訴えている多くの社会問題は、現実の世界と地続きのものがとても多いはずです。ただのフィクション・架空のものばかりではないはずで、私たちの日常生活に大きな影響を与えています。

この活動を立ち上げた石川優実は元々役者として活動しており、2019年から職場で女性のみにヒールを義務付けることへの抗議の署名活動「#KuToo運動」を始めました。

が、その頃から「活動家」と呼ばれることになり、特に宣言もしていないのに「”元”女優」と表記されることが増えました。実際、#KuToo運動を始めて自分の属するグループのようなものもガラッと変わり、役者の世界の友人たちと、社会運動をしている人たちには繋がりがほぼないようにも感じられました。全く違う世界に来たような感覚にもなりました。同じ今の社会に生きていて、同じように問題意識を持って何かをしている人が多いにもかかわらず、です。

石川にとって、署名活動も芝居をしたり踊ったり歌ったりすることと同じ表現活動です。根底に訴えたい・伝えたいことがあり、その表現方法がその時々で違うだけの話でした。

Mission

このプロジェクトでは、社会運動として芸術活動/表現活動を行います。
その先には、今社会運動・社会問題が自分の身近に感じることができない人たちへ、自分たちの毎日の日常生活と地続きの話なんだということを心の底から実感してもらうことを目的としています。

例えばデモで歌ったり、抗議のダンスをしたり、芝居を通してジェンダー平等を訴えたり・・・

その表現方法はその人の数だけ存在します。また、表現活動も社会活動も、誰がしてもいいものです。どちらも資格など存在しません。社会活動は高貴で素晴らしい人だけがしてもいいものではないし、表現活動は才能がある人だけのものではありません。どちらも、「やりたいと思った全ての人」に権利があります。

私たちの表現活動を通して、日本で暮らすたくさんの、まだ社会問題に興味を持てていない人に、自分たちにもやれることがあるんだということに気がついてもらえたら幸いです。